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【前橋市】前橋テルサの存続を!市議会の質問を紹介します。

中心街のランドマークである前橋テルサの解体方針が、8月に突如として前橋市より発表されました。まだ耐用年数の半分もたっていない。年間40万人を集客し、市民の健康づくり、音楽などの発表、中心街の賑わいづくりに貢献してきた公共施設を、市役所の中での協議だけで壊してしまっていいのでしょうか。市民のための公共施設のあり方は市民が決める。総括質問で追及し、解体工事の設計予算を盛り込んだ補正予算に反対しました。

まだ解体工事の設計段階に過ぎないので、工事に着工するまでテルサの残すチャンスは十分にあります。テルサを守り、充実させるため今後も引き続き頑張ります。


さらに市役所の隣にある図書館本館も、再開発後に中心街へ移転する計画です。移転にあたり、いまは元気21の中にあるこども図書館と統合する予定です。図書館の充実を求めるため繰り返し質問しています。図書館の移転についても注目してください。


前橋市議会のホームページに動画がアップされました。ぜひ試聴していただけたら幸いです。




以下は、質問原稿です。


1、はじめに前橋テルサの解体方針について質問します。本市は本年度中に前橋テルサの解体設計を実施し、2025年度から建物を解体し、跡地は中心市街地再開発で使用できなくなる中央イベント広場の代替地とする方針を決めました。再開発終了後は、再び跡地については民間活力の導入を計画しています。

 

(1)そこで第一に、テルサの役割と評価について質問します。前橋テルサは、フィットネスやプールなどの健康増進施設やホール、レストラン、宿泊施設などの複合施設として長い間利用され、市民に親しまれてきました。ホールでは「井上武士音楽祭合唱コンクール」や多くのコンサート、毎月2回実施していたロビーコンサートなど活発な文化事業が行われ、年間約40万人が利用していました。

恒例のニューイヤーコンサートは、前橋中心商店街協同組合も連携し、500円のお買い物券を来場者全員に配るなど、商店街の活性化に大いに寄与してきました。テルサが果たしてきた役割と評価について、本市の考えを伺います。

 

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【反論】テルサは、市民の文化活動、健康増進の拠点です。資産経営課によるテルサの利用者アンケートでも、テルサ利用者の半数以上が近隣の商業施設や飲食店を利用し、中心商店街の賑わいづくりの拠点の役割も果たしてきました。こうした役割を評価しながら、なぜ解体するのか理解できません。

 

(2)次に、行財政改革及び民間活力導入方針の問題点について伺います。テルサは、高木元市長時代の2009年に包括外部監査で直営は問題であるという旨の指摘を受ました。この10年以上前の監査意見を、解体方針の理由としていることは問題です。山本前市長は2017年にサマーレビューでテルサの廃止方針を示し、2019年度に前橋市行財政改革推進計画で、テルサの民間譲渡方針を決めました。その後、2022年度、23年度に民間への賃貸譲渡を目指し2回公募しましたが事業者が決まらず、2023年3月18日から閉館した状態が続いています。

本市は、経営赤字の補填が毎年2億5,000万円に上ること、閉館した現状のままでも維持管理に4000万円必要であることを理由にしていますが、市民のための公共的施設にお金がかかるのは当然です。利用客を増やし、できる限りの効率的な運営努力を尽くし、市民のための利活用を再検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

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【反論】お金のかかる施設は何がなでも廃止する考え方は改めるべきです。道の駅まえばし赤城は、建設に130億円もかけ、年間2億円の指定管理料が発生しています。40万人が利用するテルサを、いわば無駄な施設という判断をしたことは問題です。

 

(3)次に、住民意見の聴取と住民合意について伺います。テルサの解体方針の発表にあたり、本市は中心街の商店を訪問し説明したと伺っています。しかし、広く市民の意見や、テルサで健康づくりに努力したり、ロビーコンサートなど文化活動に関わってきた方の意見は、なぜ聞かないのでしょうか。テルサのすぐ近隣にお住まいの方は「寝耳に水だ」「解体方針は納得できない」とお話しされていました。

全市民を対象としたタウンミーティングなども行い、住民意見の聴取と住民合意による慎重な検討が求められていると思いますが、いかがでしょうか。

 

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 テルサの閉館前、テルサの中に設置されていた30周年記念のボードぎっしりに、テルサへの感謝とともに「テルサをなくさないで。前橋に必要」「プールをなくさないで」「ホール存続希望」などのたくさんのメッセージが貼られていたことをお忘れでしょうか?

 

【反論】結局、庁内の検討だけで市民の意見は聞かない。民間譲渡以外に選択肢なし、解体先にありきの姿勢は問題です。住民の方からは、テルサに地場産業の振興拠点施設の開設や新規創業の支援拠点整備、高校生や中学生の方からは高校生自習室の設置など、さまざまな提案が寄せられました。

党市議団も、高齢者の介護施設、福祉施設、地域包括支援センターの移設、福祉窓口の設置など提案してきました。市民の声に耳を傾けるべきです。

 

(4)次に、大規模改修について伺います。前橋テルサの設計に携わった方に伺いました。テルサは、政令市以外では初めて設置される勤労者総合福祉センターとして、本市職員が心血を注ぎ設計し、建設したそうです。

100年使える建物を目指し、大臣認定も経て建設されました。エレベーターや配管などのメンテナンスをすれば100年間は十分使える建物だそうです。当局のみなさんは、こうした建物であることを承知しながら、わずか30年で解体する方針を決めたのは問題です。老朽化を強調する一方で、必要なメンテナンスを怠った本市の責任は問題です。

県民会館の廃止方針が検討され、今後、市民文化会館のホールも改修を予定しているもとで市民の貴重は発表の場の存続、温水プールの再開を求める強い声も寄せられています。大規模改修すれば、十分に市民の要望に応えられるのではないでしょうか。見解を。

 

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 本市のテルサへの整備状況によると、2005年度に外壁補修やホールの機器更新などに約2億1000万円を支出して以降、大規模修繕をやってません。必要なメンテナンスを怠ってきたことが問題です。多くの市民が利用したプールについては、濾過器の更新を除き配管工事をしてこなかった。

 

【反論】多くの市民が怒りの声をあげています。最後のロビーコンサートの参加したという方も、テルサの再開を心待ちにしていました。テルサの維持のためにお金をかけることは市民も反対しないと思います。

 

(5)次に、施設存続について質問します。前橋テルサは、は国道17号と国道50号の結節点にあり、市内全域からバス、公共交通で立ち寄れる、とりわけ高齢者など交通弱者にとって使いやすい公共施設です。

施設の改修、充実への期待の声が市民からも寄せられており、先ほど紹介した資産経営課のアンケートでも、人が集まるイベントの開催、レストランの充実を求めるご意見や提案が多数寄せられました。高齢化が進むもとで、市民に必要な公共施設はきめ細かに配置することこそ望まれるのではないでしょうか。市民の声に応え、存続について検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

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【反論】市民のための公共施設を、地域のまちづくり、市民の要望も十分に聞かず解体先にありきで強行する姿勢は問題です。考え方を改めるべきです。

 

 次に、市長に質問します。市長は「前橋に笑顔を」と呼びかけ、住民の声を聞く市長の姿勢に多くの市民が期待しています。なぜ、テルサについては十分に市民の声を聞く機会を設けず、拙速に判断されたのでしょうか。定例記者会見では「負担を先送りできない」とおっしゃいましたが、テルサは、ジュニア音楽演奏会など、子どもたちの貴重な発表の場でもあり、音楽教室の方は「残念だ」というおっしゃっていました。こどもたちがおとなになった時に必要な公共施設が解体されたと知ることのほうが問題です。

解体設計、解体の着手まで時間もあります。十分市民の声を聞いて、慎重に検討し、しっかり修繕して、市民の願いに応える政治決断が求められているのではないでしょうか。答弁を求めます。

 

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【反論】元気プラザ21、アーツ前橋、前橋文学館や商店街など周辺施設との連携、再開発で整備される市立図書館新本館や商業施設、オフィスビルとの連携など、新たな集客の可能性も広がっています。全庁と市民の知恵を結集し、存続させるべきです。

 

最後に、テルサは、商店街が1980年代に進めた大正ロマン風のまちづくりにあわせて、レンガ色の外壁に前面はガラス張り、地域のカラーに溶け込んだモダンかつ現代的な建物です。後世に残せる価値ある歴史的な建物と専門家の方から伺いました。テルサは存続し後世に残すべきであると、申し述べておきます。

 

2、次に、市立図書館新本館移設へ向けての課題について質問します。

(1)はじめに、施設設計と市民参加についてです。

 市立図書館は、現在、千代田町中心拠点地区の再開発地域の国道17号線に面した西街区への移転を予定計画しています。現在、図書館と商業施設が入る複合ビルなどの設計段階に入っています。図書館では、市民を交えて作成した「基本構想・基本計画」を反映する施設整備の準備を進めていると伺っています。

 しかし、本館が中心街に移転することを知らない人も少なくありません。さらに移転にあたり、こども図書館が統合されることも重要な関心事となります。

図書館は市民に最も身近な公共施設であり、設計の段階でも市民意見を反映させることが大切です。こどもや足腰の悪い高齢者、障害を持つ方にとっても利便性の高い図書館にすることが必要です。

 市民がのぞむ図書館を整備するためにも、さらに市民参加で、市民にとって利便性が高い図書館建設を進めるためにも、市街地整備課とも連携し、タウンミーティングなども行い市民意見の反映をしていくことが必要だと考えますがいかがでしょうか。

 

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【提言】以前、視察に行った大阪府の熊取町では、図書館の計画から設計に至るまで図書館協議会を中心に、住民参加の図書館づくりを進めたと伺いました。熊取町のように、市民の多様な要望を取り込んで、こどもから高齢者まで利便性の高い施設として整備されるよう求めます。

 

(2)次に、資料の充実について伺います。

 現在、本館の所蔵する図書資料は約35万、こども図書館は約15万冊です。

そのうち、年間どれくらいの本が新しくなったかを示す蔵書新鮮度は1.7%です。本市と同規模で他の中核市の図書館11館における新鮮度は平均3.0%であり、本市は大きく下回っています。現在、新聞、雑誌、新書の価格も引き上げが続くもとで、市民がのぞむ新しい情報を提供するためにも、予算の拡充が重要な課題であると考えております。

市民の要望に応える資料の充実へ向け、どのような対策をお考えでしょうか。伺います。

 

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【要望】市民の学び、知的欲求に応えるために最も重要な図書資料購入にかかる予算は年間5,500万円ですが、かつては年間1億2000万円でした。大幅に減っています。図書資料購入予算の抜本的な増額を強く要望します。

 

(3)次に、司書の体制について伺います。(教育次長)

 新本館を作る基本的なコンセプトは「対話による多様な学びがある知の広場」です。こうした図書館を建設するため、市民と図書館を結ぶ司書の役割が決定的に重要です。そのために、市民が知りたい、調べたい情報を得るための相談コーナー、レファレンスカウンターの充実が必要です。レファレンスカウンターは、司書1名、事務職員1名の2名体制で相談業務を行なっていますが、司書の配置も増やし、市民が相談しやすいカウンター整備が必要です。司書の配置を充実し、市民ニーズに応えることが必要です。新本館整備にあたっての司書体制の考え方について見解を伺います。

 

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以下、時間切れ 


【要望】現在本市図書館の職員体制は、職員40名中、司書資格をお持ちの方は正規職員が5名、会計年度任用職員が11名の16名です。正規職員の司書が少なすぎます。市民の要望に応える図書館建設と運営を実現するためにも、司書の抜本的な増員を要望するとともに、司書資格者の正規採用にも取り組まれるよう強く要望します。

 

【まとめ】最後になりますが、図書館本館の役割は、市民の知の拠点、市内16分館の拠点であり、貴重な郷土資料の収集拠点ともなります。市民の調べたい、知りたいという願いに応える新本館として充実したサービスを提供するためにも、市民の声を建設に至るまでしっかり聞きながら、移転へ向けた準備を進めるよう強く求めて、私からの全ての質問を終わります。



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