学校でのジェンダー平等など総括質問を行いました

現在行われている前橋市議会の第4回定例会で、12月9日に総括質問を行いました。簡単に感想をまとめました。

今回の質問は、①新道の駅の運営、②市立小中学校、高校におけるジェンダー平等の推進、③市立平和資料館の創設、④遠見山古墳(総社地区・総社古墳群の中にある古墳)に関する質問でした。各質問への大づかみの感想です。

今回は、全般的に原稿にないアドリブを交えてしまいました。特に学校におけるジェンダー平等の推進は気持ちがこもりました。ジェンダーの悩みで子どもたちが不登校になることがないよう個人として尊重されるようにしていきたいと魂がこもった質問でした。議員になってこんなに古墳を取り上げる機会があるとは思いませんでした。私にとって古墳は最も重要な趣味で、総社古墳群は生涯の研究テーマです。遠見山古墳の質問は、他の議員さんにも特に印象に残ったそうです。新たな発見もあり、私も質問していて楽しかったです。

①道の駅の運営について

現在、前橋市田口町には7ヘクタールに及ぶ大規模な道の駅を建設中です。来年12月オープン予定で、開業後80万人の誘客を目指しています。ところが隣の吉岡町には、新しい道の駅と目と鼻の先に道の駅があり、さらには産業道路沿いに大型モールなどが立ち並びます。厳しい商業施設との競合を踏まえ、どう運営するのか質問しました。わが党議員団の立場は、2~3ha規模が最適という立場です。その中で最も重要な集客施設は農畜産物直売所で、ここを農業振興の拠点として農家の方々の参加を広げることが必要になります。さらに本市にはすでに3つの道の駅があることから既存の道の駅との共存共栄へ、連携を強く求めました。

感想としては、以前委員会で質問した当時よりも危機感は強く共有しているというのが印象です。1年を切り観光や本市の農産物の加工製品の開発など様々な構想は練っているものの、準備と発信の店舗の遅さを強く感じます。この点の改善を何より強く求めました。市民の負の遺産にしないためにも、道の駅の最大のキラーコンテンツとなる農畜産物直売所を、農家の方々を支援する農業振興の拠点にしていく市の施策を引き続きしっかり求めていきたいと思います。

過大な規模を会派として一貫して訴えてきました。そのため、道の駅に接続する道路建設予算については反対しました。

②市立小中学校、高校におけるジェンダー平等の推進

この質問を取り上げたきっかけは、身近なところに実はトランスジェンダーの当事者がいたことでした。総選挙でもジェンダー平等は大きな争点となりましたが、市政で取り上げることができないか議員になる前から施行していました。市議選には政策に書けませんでしたが、それは単なるスローガンにしたくなかったからです。市内でも、心の性と一致しない制服を着ることに悩み、理解してもらえず不登校となった事例があります。こうした事例も指摘しつつ、制服とトイレの改善の角度に立って調査で得た事実に基づき質問しました。ご協力いただいた、セクシャルマイノリティ支援団体ハレルワの皆さんに心から感謝いたします。

感想は、女子用制服に合わせたスラックスの導入をこの質問の中でも求めましたが、思いのほかスラックス導入が進み、来年度からの導入へ準備を進めていることもわかりました。制服の選択に当たって、「男子用」「女子用」とせず、自由に心の性に合わせた服が選べるようになることで子どもたちの心の負担も減るのだと思います。相談やカミングアウトの強要はせず、子どもたちのありのままを尊重することが必要です。この問題については、学校と教育委員会が連携して、支援団体の協力を得ながら教員、保護者、生徒を対象にした研修も実施していくことが必要と感じました。子どもたちはしっかり勉強し受け止めようとしています。問題は、私たち大人の対応です。

③市立平和資料館の創設

今年の3月議会でも質問しました。現在、年内目途に具体化への検討が進められています。そこで、どのような提案を予定されているのか当局に質問しました。「検討会」からの提言を真剣に議論し方針を絞り込もうとしている様子がうかがえました。ただ戦争を知る人たちの残された時間も限られてきた中で、ゆっくり構える時間はありません。そこで市長にも質問しました。市長は非常に前向きに「できるだけ早く報告ができるようにしたい」と答えたのは大変重要な成果でいい報告ができます。ぜひ年度内、年明けに具体的な案が示されるようお願いします! ※この日の夕方、帰り際に市長とばったり。その際に、思わず感謝の言葉を一言述べさせていただきました。

④遠見山古墳

遠見山古墳とは総社古墳群の中の古墳の一つです。この間行われている調査で、三ツ寺型高坏という祭祀のお供えに使用した大口の立派な高坏がきれいな状態で見つかったほか、総社城の物見やぐらになったといわれていた古墳ですが、ほとんど破壊されるきれいに残っている個所も多いことがわかり注目されています。今年行った調査では、初めて中堤と外堀が発見されたそうです。総社古墳群の最も古い古墳で重要な祭祀遺物が見つかったこと、これが重要です。総社古墳群が、一体どこの豪族の埋葬施設かを考える上でも貴重な切り口になります。更なる調査で解明を進めるため史跡の保存へ、外堀が見つかった私有地を本市で取得して保存するよう協議などを求めましたが、まったく同じ方向性と問題意識であることが確認できました。同時に、発掘調査の成果を市民にしっかり発信、共有されるよう求めました。

古墳時代の歴史は、大型前方後円墳が営まれた時代、仏教が伝わり、大化の改新で様々な改革、律令社会へと移り変わっていく中で、古墳も小さくなり、古墳時代も終焉していきます。総社古墳群からは、この古代豪族が仏教伝来の影響を受ける様子とともに古墳も次第に小型化し古墳時代の終焉に向かう様子がよく伺えます。こうした歴史の移り変わりがよくわかる古墳で、多くの方々には歴史散策のスポットとして、同時に、史跡としての学術的価値が大きいことなどを指摘させていただきました。

以下が、実際に使用した原稿です。かなりアドリブしたので、後ほど動画が掲載されたら紹介します。

1 はじめに、新「道の駅」の運営について質問します。

(1)周辺の大型商業施設の出店計画

現在、新しい道の駅は来年12月の開設を目指して工事を進めています。年間80万人の誘客を目指しています。

ところが、近隣には吉岡の道の駅、子持の道の駅があり、吉岡町の産業道路沿いには、ジョイフル本田が15ヘクタール規模の大型店の出店を計画しています。同社の資料によると、都内で計画していた新規出店を取りやめて、吉岡町に経営資源を集中する計画です。

フォリオ吉岡モールにベイシア、カインズなどの大型店舗が競合する地域に、ジョイフル本田が進出し、更に長野県のスーパー、つるやの出店計画を7月16日付信濃毎日新聞が報じました。つるやの掛川社長は、町内外の幅広い顧客層の取り込みに意欲的です。

一方で新しい道の駅は、市民に浸透していません。これで80万人を誘客できるのでしょうか。大型商業施設との厳しい競争についてどう認識されているのか、お答え願います。

【提言】いろいろと検討されているようですが、見通しが甘くも感じます。観光についても、まだ前橋観光コンベンション協会に、運営事業者からの打診はないと聞いています。観光プランの提案などの協力を求めるよう、事業者に市として働きかけるべきです。道の駅の安定的な運営には、土日に観光客を呼び込み、平日は市民の利用を安定的に呼び込むことが必要です。道の駅の魅力を市内外に情報開示すべきです。指摘します。

(2)農畜産物直売所

次に、道の駅の最大の集客施設が農畜産物直売所です。多くの市内農家の参加で地元野菜をそろえ、市民を安定的に呼び込む魅力ある直売所にすることが必要です。同時に農家を元気にし、農業振興に役に立つ直売所とすることが参加する農家を広げるために必要です。

しかし、農家の方々からは、現在の取り組みでは、地元の農産物を安定的に確保し、後継者の育成や就農者を増やすような農業振興に役に立つのか疑問というご意見をいただきました。

運営事業者のロードステーション前橋上武は、12月10日に生産者の会の設立総会を予定しています。10月と11月に行った事前説明会の参加者は189名でした。既設で同規模の直売所である風ライン富士見の直売所の登録農家数は約300件です。仮に説明会に参加された方々全員が、同会に登録しても、出荷組織の規模としては不十分ではないでしょうか。

 本市の農畜産物の販売を基本にし、またこの道の駅でしか買えないような加工食品の製造などを支援し、民間の大型商業施設と差別化すべきです。市の責任で生産者の会への市内農家の参加を広げることが必要と考えますが、見解を伺います。

【批判】赤城の恵コーナーをつくっても、赤城の恵ブランドそのものの認知度が低いので、充分な集客は見込めないとおもいます。農家の方々からは、新しい道の駅に安易に他の市町村の野菜を入れようとしていることは納得できないと厳しい声もあります。直売所の最大の魅力は、地元の新鮮な野菜が買えることです。産直コーナーはどこのスーパーにもあります。本市の農畜産物に徹底的にこだわるべきです。

(3)次に既設道の駅への影響について です。

風ライン富士見に行ってきましたが、ホウレンソウやブロッコリーなど、新鮮な富士見の野菜がずらりと並び、大変にぎわっていました。

しかし、一方で農家の方々も高齢化し、農産物の出荷に苦労される方々も増え、出荷する農家の確保へ日々の運営は大変苦労されています。

新しい道の駅ができ、売り上げ減少などの影響への不安も広がっています。

例えば出荷が困難な高齢農家には、農畜産物の集荷から陳列するまで支援するなど既設の道の駅への支援が必要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

【提言】既設の道の駅の施設の老朽化対策も大切です。同時に、公園管理事務所、農政課、観光政策課など道の駅に係る部署が連携し、4つの道の駅が共存共栄できるよう支援を求めます。

2 次に、市立小中学校、高校のジェンダー平等の推進について質問します。

LGBT総合研究所の調査によると、LGBT・性的マイノリティの当事者は全人口の10%であると発表しました。性的少数者の方々の意思の尊重、社会や学校としての向き合い方も問われています。

本市では、性的マイノリティの児童・生徒への向き合い方は、教職員研修でも人権問題として強く位置付けていると伺いました。しかし、前橋市内のセクシュアルマイノリティ支援団体ハレルワの方に伺いましたが児童生徒にとっては「相談しても理解してもらえない」というのが現状です。

(1)制服

最初に学校の制服の問題です。市内における事例を紹介します。心の性が男子のトランスジェンダーの生徒が、昨年はコロナ禍の中で体操着での通学だったため普通に通学できていたものの、今年度は制服通学となり学ラン選択を先生に相談したものの理解してもらえず不登校になったという事例がありました。今も不登校です。心の性と合わない制服を着ることの恥ずかしさ、つらさを私たちも理解し、心の性と一致する制服を着着られるようにし、制服が子どもたちの心のハードルとなることがないようにすることが必要だと思います。

館林市は、性的少数者の生徒への配慮と防寒対策を理由に、女子用の制服向けのスラックスを全中学校で取り入れ、性別を問わず希望した制服が選べる自由選択制ととするそうです。市教委と校長会の連携で一斉導入が決まりました。例えば体の性は男性でも、心の性が女性であれば、女子用制服を選べるようになります。

本市でも、全中学校で女子用の制服に合わせたスラックス導入し、さらには、制服は自由選択制にすべきと考えますが、現状と見解を伺います。

【提言】女子用のスラックスの導入が進んでいることは評価します。制服が原因で不登校になる児童生徒を出すことがないよう、更なる対応をお願いします。

(2)多目的トイレ

次に、多目的トイレについてうかがいます。制服と同様に、トイレの利用についても、性別を問わず、誰もが使えるトイレの設置が必要です。

 株式会社LIXILと特定非営利活動法人虹色ダイバーシティが共同で行った、「性的マイノリティのトイレ問題に関する意識調査」では、トランスジェンダーの6割が「職場や学校のトイレ利用で困ること、ストレスを感じることがある」と回答し、4割が「男女共用の誰でもトイレ」を利用したいと答えました。

 多目的トイレは、本来はバリアフリーなどの観点から建設がすすめられたものですが、現在では男女共用、だれでも安心して使えるトイレとしてもその意義は大きいものがあります。

現在、本市では小学校5校を残し、すべての小中、高校で多目的トイレが設置されていると伺っています。

多くは学校内の1階にあり、生徒よりは来校者を優先して設置しています。早急にすべての学校に多目的トイレを設置し、さらに校内の全フロアに増設して、児童・生徒もつかえるようにすべきと考えますが、本市の見解を伺います。

【提案】制服やトイレの問題のほか、頭髪、部活動や修学旅行、体操服、水着など様々な課題があります。さらには性的マイノリティは決して障害や病気ではありません。医師の診断書提出やカミングアウトを求めて子どもたちを傷つけることがないよう、学校任せにしない市教委の対応を強く求めます。

 先ほど紹介したハレルワの方によると、藤岡市内のある中学校では、心の性は男性の生徒から相談を受け学ランの着用を認めたことがきっかけとなり、校区内の小学校ともオンラインで結び研修が行われたそうです。高崎市内のある中学校でも、教員、保護者、児童を対象にタブレットを使いが行われました。

ぜひ支援団体の協力も得て、広くジェンダーフリーの観点で研修を積極的に行い、児童生徒、保護者、教職員へのサポートを強く求めます。

3 次に、平和資料館の創設について伺います。

(1)検討状況

今年の3月に千代田町の区画整理の工事現場で、のらくろが描かれたガラス製品やビー玉など前橋空襲の遺物が出土しました。

毎年8月に三河町のれんが蔵で市民団体の方々が行う「地域から戦争を考える」という企画で、元あたご歴史資料館学芸員の原田恒弘さんが、前橋空襲当時の状況、出土した遺物についてお話しされました。

原田さんは「このビー玉で遊んだ子どもたち、お母さんは無事だったのか。生きていればいいのにな。会ってみたいな。どんな思いで前橋空襲を見てきたのか」こうお話されていたことが強く印象に残りました。

前橋に焼夷弾が降り注ぎ、街は灼熱の炎に包まれ、多くの方々が命を失った空襲です。曲がったガラス瓶、溶けたガラス製品が当時の惨状を物語っていました。

いま本市には、あたご歴史資料館より寄贈された、約2000点の資料があります。これらの資料を常設展示し、二度と戦争はしない、平和や命の大切さを考えることができる公設資料館の創設が必要です。

今年3月、前橋空襲を語り継ぎ、平和資料を収集展示の形の検討会からも、公的な資料館を設置するよう求める提言が提出されました。本市では、年内を目途に具体化への方針を示す検討も重ねられ、いよいよ実現へのロードマップも固まる時期と思います。どのような方針を示されるのでしょうか。

【批判】いつまで検討し続けるのでしょうか。今の答弁では、創設時期が示されていません。これでは実現するかわかりません戦争を知る方々はすでに高齢です。戦争の語り部として活動されてきた方々も次々と亡くなられています。具体化を急ぐべきです。

(2)予算

①検討会の提言は、既存の市営施設の活用など早期に実現可能な具体的な提案もしています。年度内に候補地を決め、例えば、再来年4月の開業を目途に、具体的なロードマップを示すべきです。開設へ向け、予算もつけて、逆算で取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。

【批判】今の答弁では、また開設が先送りになるのではないでしょうか。

②最後に市長に質問します。市民団体の方々は、市長が平和資料館の実現を決意されていることに強い期待を寄せています。一方で、いつになったらできるのか、市長は本当に開設に意欲を持たれているのかわからないという声も伺いました。ぜひ早期開設の決断を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

【対応】3月に質問した際に協力いただいた方も、いまは病臥に伏しています。こうした方々が増えています。ご健在のうちにぜひ実現したいと思います。市長のリーダーシップの発揮をお願いします。

4 次に、遠見山古墳の調査について質問します。

(1)範囲確認調査の状況

本市では、総社古墳群の6つの古墳を国史跡「総社古墳群」として指定を目指し、現在、そのための調査を進めています。昨年度の愛宕山古墳の調査では、従来2段築成と考えられていたものが、実は3段築成の想像を絶する規模の古墳でした。その様子はまさに前橋のピラミッドでした。いま同古墳群の調査の進捗が注目されています。本年度は遠見山古墳を調査し、さらに蛇穴山古墳と宝塔山古墳の調査を行うということですが、範囲内容確認調査の状況について伺います。

【対応】想像以上に大型の古墳であることが確認でき、当初の予想を絶する発見があったものと思います。

(2)遠見山古墳の保存

この度の調査では、かつて祭祀で使用したたくさんの土器が出土しました。特に三ツ寺型高坏と言われる大口の高坏は、本古墳群の顔、総社歴史資料館の目玉といえる美しい土器です。

三ツ寺型の高坏は、先に元総社、総社地区の大屋敷で出土しましたが、共通するものが遠見山古墳から出土したことで、同古墳群が、どこの豪族のものか、またはなぜ元総社に国府が造られたのか、解明する一つの手がかりを得たものと考えます。

さらなる調査へ、史跡全体の保存が必要です。現在、民間事業者が土地を所有されているということですが、事業者の方と協議し、本市が土地を取得して、新たに発見された部分を含め史跡として保存していくことが必要と考えますが、見解を伺います。

【要望】ぜひ保存へ向けて必要な予算措置を求めます。

私は、全国の様々な古墳を見てきましたが、古代豪族が仏教伝来の影響を受け、さらに大和王権の影響を受ける様子が6つの古墳を通してうかがえる、これが総社古墳群最大の特徴です。古代社会の解明へ、同古墳群が国史跡の指定を受けるべき価値は十分です。

発掘調査の成果は、広く市民の方々に知らせることが大変重要です。ぜひ現地説明会だけでなく、総社資料館での展示、市民講座の実施など、広く発信するとともに、更なる調査、整備保存を進める正規職員の専門員の増員を強く求めまて、私からの質問を終わります。

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